04

マスコミの取材や自主制作の映画化によって大反響でかなり有名だったそうですが、僕は本屋でたまたま見かけて手に取って初めて知りました。

しばらく会社の本棚に並べていたのですが、休日にカフェで読み始めたら止まらなくなって最後まで読み切ってしまいました。もう、頭をガツンと殴られましたよ。そして、時には目頭が熱くなることもしばしば・・・。

赤字続きで閉鎖寸前の崖っぷちに立たされたJR系列ホテルアソシア名古屋ターミナルが奇跡的に蘇った感動の実話で、常識外れの経営哲学を愚直に実行し、「日本でいちばん心温まるホテル」をつくった元国鉄職員のGM(ゼネラルマネージャー)柴田さんと従業員の物語です。

柴田さんがJRから派遣された際は設備も老朽化し、従業員は負け癖がついて自信を失い、部門間や労使間の溝が大きく、近隣に大手の大型ホテルが建設中という八方ふさがりの状況。

経営母体のJRからはリストラを言い渡され、柴田さんの最初の仕事はこのリストラでした。

この状況からどうやって奇跡的に蘇ったか。

■当たり前を見直す
(ものごとがうまくいっていないのは「おかしな常識」があるからだ)

■言葉で人を動かさない
(人は言葉で動くのではなく、その人の態度で動く)

■仕事と思うな、私事にしろ
(ホテルアソシアの従業員は、なぜ仕事と仲間が好きと言い切るのか)
 
■ホテルマンをつくるのではない、人間をつくる
(ホテルが乗り越えた課題から学べる大切なこと)

僕は、このホテルに社員旅行で泊まりたいと真剣に思いましたが、残念ながら名古屋駅周辺の再開発で閉鎖されてしまったようです。しかし、このホテルで働いた従業員の方々にはホテルアソシアスピリットがDNAに刻まれていると思います。そのスピリッツは必ずその後の人生に大きな影響を与えていることでしょう。

我が社でも、毎朝の朝礼で「経営理念」や「社員の皆さんへの11のお願い」の唱和をしてくれています。僕を含めて単なる標語になっていないか?真剣に実現させたい、必ず実現する!と思っているかと問われたら、自信がありません。それは、僕の率先垂範力が弱いからでしょう。

人は言葉で動くのではなく、その人の態度で動く

正にその通りです。

再度、思い起こさなくてはなりません。

やはり実行力です。
 

04

筑後広域経営研究会の7月例会は「リーダーシップとは信じ抜くこと」と題して、元小学校教諭 羽田野冨喜子氏を招いての講演会。

羽田野さんはいくつもの学級崩壊したクラスを担任し、見事立て直しをされたとても優秀な小学校教諭でした。しかし、同時に学校教育の限界を感じて社会人や企業の人材育成に取り組まれています。

教諭生活34年のキャリアと安定した収入を捨てて未知の世界に飛び込むには、相当な覚悟と勇気、使命感がなければできることではないでしょう。

大切な3つのポイント
①自己肯定感を育む
②ストレングスを引き出す
③小さな一歩で育てる

①の自己肯定感とは、俗にいう「根拠なき自信」とは異なるものです。これは小さな成功体験を積み重ねてこそ得られるもので、他者評価だけでは得られない。自分では虚勢や見栄を張ってみても、自分は常に自分を見ていますから。

なかなか人を認められない、褒められない、人の良いところが探せない人や、やたらと自慢話が多かったり威張りたがる人は自己肯定感が少ないようです。

②のストレングスとは、必ず誰しもが持つ強みやチカラのことです。「この世にダメな子供は存在しない」というのが、羽田野さんの持論です。そして、どんな人でも人の役に立ちたいと思っています。だって、褒められたり認められたりすると嬉しかったり気持ちがほっこりするでしょ。

どんな問題児でも必ずストレングスがあると断言されます。それは、社会人でも同じでしょう。コツは小さなことでもできたことを一つ一つ丁寧に承認していくことだと言われます。根気が必要ですね。根底に愛情や使命感がなければやり続けていくのは無理でしょう。

一人ひとりに合った課題を設定する。

大きな課題は、細分化して一つづつ解決することが肝心。

存在承認と行動承認が必要。

但し、褒めるだけでもダメで、悪いことはしっかりと叱る。その場合、「あなたがやったこの仕事はダメ」「この仕事のやり方は効率が悪いから変えよう」などと、「人」を否定するのではなく、「悪いこと」を否定することですね。
簡単に書いていますが、これも習慣化しなければつい「人」を叱ってしまいます。僕も含めて殆どの人がまず欠点に目が行ってしまいますから・・・。

そして、良好な人間関係のベースに必要なのは、やはりコミュニケーションと愛情なのでしょう。

01

講演会終了後は参加してくれた社員たちと久しぶりに食事しながら振り返りのディスカッション。

やはり鉄は熱いうちに打つことですね。みんなしっかりとした感想と明日からの行動へのフィードバックを発表してくれました。この温度を保ち続けるためには、行動による自己承認しかないように思いますが、皆さんはいかがでしょうか?