感性と論理性

最近よく実感するのは、「センスの時代」になったこと。

20年前のプリプレス(印刷前工程 デザイン 版下 写植 製版)はほぼ手作業でした。それなりに熟練を要し、1人前になるまで5年~10年が必要と言われてきました。 

それが、DTPの出現によって、4つの工程が一つになります。実際にはDTPだってアドビのイラストレーターやフォトショップ、最近ではインデザインなどツールソフトを習得しなければならないわけですから、素人がすぐにDTPでデザインができるわけではありませんが、以前のように特殊な機械やマテリアルは不要です。

写真も銀塩カメラの時代には、露出やピントにアオリなど、アングルやトリミングといった美的センス以外の撮影技術が必要だったわけですが、これもデジタルカメラによってある程度の補正や加工は「写ってさえいれば」可能な時代。

「技術」より「センス」と言ってしまえる程簡単ではないのですが、「表現」の技術がよりカンタンに、単純にできてしまう時代になったことは間違いないでしょう。

では、「センス」とはなんでしょう? 一般的には美的センスなどと言われるように「感性」と捉えられてますが、ウィキペディアでは「判断力、思慮、良識」と書かれています。こう聞くと少しイメージが異なるかもしれませんね。

いずれにしても、「センス」は天性のものもありますが、僕は十分努力によって磨かれるものだと思っています。そして、センスを磨くには「論理的思考」が欠かせないのではないかと・・・。

「美しい」と感じたモノが、「なぜ」美しく感じるのか? 「なぜ」キレイに見えるのか? 「なぜ」惹きつけられるのか?この違いを「論理的」に説明できれば、やり方手法は自ずと見えてくるのではないでしょうか。

プレゼンテーションは相手に視覚的(イメージ)な要素を含みながら「論理的」に共感してもらう機会だと認識しています。ストーリーや論理性がなければ共感は得られない。但し、どんなに論理的に説得されても、「趣向」から外れていたり、心が動かされなければ動機にはなりません。

ネット広告では、「レコメンド」と呼ばれる所謂「おすすめ商品」が頻繁に活用されています。ユーザーの行動から好みを分析するアルゴリズムです。人間の知能では不可能な「論理性」を持った広告で、ネット通販では一般的ですが、人間は「論理性」だけで行動する動物ではないんですよね。

僕もよくアマゾンで本を購入しますが、週に一度は書店へも足を運びます。その際に、POPや表紙のタイトルデザインにつられて、今まで読んだことのない著者やカテゴリーの本を手にすることも多い。これはレコメンドではなかなか難しい消費動向です。

何を言いたいかというと、「感性」と「論理性」両方が持つバランスとレベルによって価値や発信力が決まってしまう。そして、感性も論理性も、学習によって磨かれる。近頃、そんなことをよく考えています。

昨日は新卒最終選考1日目でした。とてもさわやかで初々しい学生さんと面接や食事をして感じることは、とても「論理性」に優れているということ。また、僕が学生時代には考えられなかったくらい真面目です。まぁ人生の中で思いっきり猫かぶってる機会ではありますが(笑)。

おそらく、現代の学習カリキュラムの中で、無意識に「論理的思考」が身についているのでしょう。これから社会人になって20代のうちに、「感性」と「論理性」をしっかりと高めて欲しい。彼等、彼女らへの期待感が大きく膨らんでいます。

下の書籍、カテゴリーは同じ経営書ではありますが、「感性」と「論理性」と考え方は両極にあるかもしれません。アホとMBAですからね(笑)。「感性」だけでは伝えきれない。けれど、「論理性」だけでも心は動かない。人間って面倒くさいな生き物ですね。まぁ、だからこそ面白いのでしょう・・・。

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